短歌同人誌「くわしんふう」を読む① 佐巻理奈子さん part1(執筆者:久納美輝)

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2019年11月にまひる野の仲間と同人誌をつくった。本をつくっていたときは、責任感でいっぱいでちゃんと作品を鑑賞することができなかったけど、最近ちょっと余裕がでてきたので、あらためて読者として読み始めている。この同人誌は連作12首とエッセイがセットになっているから、みんさんの分を、どっちも感想をかきたいとおもっているけど、めんどくさがり屋で挫折しやすい性格だから続くかどうかはわからない。

最初は僕と同じくまひる野の若手の佐巻さんの作品から。僕はあんまり自分の感情を歌にすることが苦手で、自分を大きくみせるところがあるから、佐巻さんの等身大で生活感がある感じ(歌もエッセイも)は、率直にいうと好きです。自分にはないものだなぁとおもう。まずは歌から。

  先生はけっきょく不良たちのもの 鴉の死骸を何度も見に行く

この歌は学校生活をおもいだしているのだろうか。不良のばかりではなく自分の話もきいてもらいたかったというおもいが、鴉の死骸をみたときによみがえる。そのときの自分も、不良も、先生もいまはいないことをたしかめるように、何度も鴉の死骸をみてしまう。確認行為の一種のようなものか。

作者はそのときの先生を、そのときの不良のものにすることで、過去から自由になろうとしているとおもう。上の句からはそんな明るさと、「不良たちのもの」といい切るいきよいの良さがある。

日をあらためて他の歌もエッセイについても触れたいとおもう。

たぶん、続く。

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