短歌10首 冬の夜(執筆者:久納美輝)

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もみの木に手をもみながらきみを待つ ぼくらにぬくいベンチをください

あこがれは野口と決めてくびすじを伸ばして歩く冬の夜道を

すきっぱを鳴らして笑う欠けた歯は親知らずってことにしておく

国士無双十三面待ち神様がどの歯を折るか決めかねている

雪ではなくみぞれのようだ 濡れながら煙草一本吸いに出る夜

ひさびさに笑える裸冬の夜ザコシが街に「殺す」って言う

いくえにも鎧はあって核がないたまねぎを切る涙が出そう

ペヤングの湯切りから出るもくもくが雪を溶かして翌日の晴れ

「あかのれん」白いスウェットぶかぶかの着丈できればぼくもかわいい

エスカから上昇気流に乗って飛ぶ ほら、みてあれが銀時計だよ(名駅)  

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