シュールなかたち(執筆者:加藤孝男)

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「まひる野」2019・3

先日亡くなった宇宙物理学者のホーキングは、宇宙の成り立ちをブラックホール理論で説明していた。それゆえ、宇宙は神がつくったという教会の説を否定したのであった。そんなホーキング博士が、ウエストミンスター寺院に眠る。かのアイザックニュートンの墓の近くであるという。

私は、このウエストミンスターのミサに一度だけ潜り込んだことがあった。日曜の礼拝であるが、厳粛なもので、この時だけは拝観料は無料となる。こうした異国の宗教空間というものは、不思議な味わいがある。神というものが、そこにいるかのように感じるのである。ミサの途中、前から手渡しで回されてくるものが、私の心をさらにナイーブにさせた。それは寄付のための大きながま口(財布)であったのである。

ウエストミンスターとニュートン、そしてホーキング。意外な場所に意外な人物の墓という意味で、シュールレアリスムがいうデペイズマン。すなわち、シュールな世界である。

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